第23回日本形成外科手術手技学会会長
兵庫医科大学形成外科主任教授
垣淵正男
第23回日本形成外科手術手技学会を兵庫医科大学形成外科学教室が担当させていただくことになり、会員の皆様に心より御礼申し上げます。
本学会は「第3回形成外科内視鏡手術研究会」を大森喜太郎先生が東京で、「第6回形成外科内視鏡手術研究会」を小林誠一郎先生が岩手で、「第14回形成外科手術手技研究会」を細川亙先生が大阪で主催されており、私がご指導いただきました先生方が学会発展の足跡を表すそれぞれの名称で開催された学会を、また新しい名称の「日本形成外科手術手技学会」として担当させていただけることをたいへん光栄に思います。
今回は、平成30年2月10日(土)に兵庫県尼崎市の「都ホテルニューアルカイック」で開催させていただきますが、この学会が兵庫県で開催されるのは初めてのことですし、関西の先生方を除くと会場のある尼崎市に来られたことのある方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。
尼崎市は、私達の勤めております兵庫医科大学のある西側の西宮市とは、一級河川の武庫川を挟んだ対岸にあり、東側では大阪市にも隣接しております。江戸幕府が西国への備えとして譜代大名を配した尼崎城の城下町として、また昭和期には阪神工業地帯の中核都市として発展しました。現在は政令指定都市に次ぐ中核市に指定されており、昨年は市制100周年を迎えました。会場は大阪市内から阪神タイガースの親会社の阪神電車で10分程度の駅前にあり、関西空港からのリムジンバスも同じ駅前に着きます。
今回の学会のテーマは第21回の「成功する手術」、第22回の「Ideas and Innovations ワンランク上を目指して」の後を受けまして「進化する手術」とさせていただきました。様々な要素を取り入れながら生き物のように進化し続ける形成外科の手術手技を、皆様とともに考える機会となれば幸いです。
特別講演には大阪大学国際医工情報センター臨床神経医工学寄附研究部門の平田雅之先生をお招きして、脳の表面に置いた電極シートを用いたブレイン・マシン・インターフェイスによって障害者の方々の運動やコミュニケーションを可能にするという夢のようなご研究についてお話いただく予定です。そのほかに「手術手技」を冠する学会に相応しいプログラムは何かを考えさせていただき、第19回と第20回のビデオシンポジウムをもう少し拡大して取り入れさせていただこうと思います。また、「第1回日本形成外科学会小児形成外科分野指導医認定試験」も本学会中に行われる予定です。
当科は開設以来10年と少々のまだ若い教室ですが、教室員や同門会員一同、鋭意準備を進めております。一年の中で最も寒い時期のご移動になりますが、参加していただいた皆様のよき思い出となるような温かいおもてなしを心がけたいと思います。
多くの先生方にご参加いただけますようお願い申し上げます。